タイムバンクでは、あなたの”時間”を売ることができます。
「時間を売る」と聞くと、慣れないフレーズなので違和感を感じるかも知れません。しかし、時間を売るために必要なことは、あなたができることを考え、一回あたりどれくらいの時間を、いくらで販売するかを決めるだけです。
荷物運びや家事代行など手軽なものから、写真好きならプロフィール写真を撮るサービス、絵が得意なら作品を書いてあげるサービスなども作ることができます。
今回の記事では、タイムバンクであなたの「得意」を「時間」として販売する方法をご紹介します。副業やお小遣い稼ぎに興味がある方は必見です!
目次
タイムバンクで時間を売る2つの方法
タイムバンクで時間を売るには、大きく分けて二つの方法があります。
- ・出品機能で時間を売る
- ・専門家として登録する
違いをざっくり言うと、出品機能では手軽で1回ごとに完結、専門家として登録した場合はまとまったお金が入る代わりに長く続ける責任がある、というところでしょうか。
まずは、それぞれの方法の概要や特徴を解説していきます。
時間を売る方法①:出品機能で時間を売る
一つ目の方法は、「出品」という機能を使って時間を売る方法です。
この方法は手軽ですので、まず気楽に始めてみたいという方におすすめです。
出品機能の特徴
出品機能の最大の特徴は、専門家として登録する必要がなく、申請フォームに入力するだけで時間を売ることができる点です。
専門家になるには一定の基準を満たす必要があり、期間も1ヶ月以上かかるなど大変です。また、最初に時間をまとめ売りし、専門家としてタイムバンク上に名前が載るため、簡単にやめることができません。
それに対し、出品機能では手軽に始めて辞めたいときに辞めることができるため、まずちょっとでもお金を稼いでみたい、という方におすすめです。
出品機能でできること
基本的に、公序良俗に違反しなければなんでも出品することができます。
アイデア次第でなんでも出品することができるので、あったら嬉しいと思うサービス、あなたの得意を生かしたサービスを考えてみてはいかがでしょうか。
「収益を得る」というと専門的な知識や技能がないと難しいと思われるかも知れませんが、「500円でなんでも話を聞きます」というサービスや、「モーニングコールします」というちょっとしたサービスが出品されているほどで、出品のハードルとしては非常に低いです。
具体的な出品方法は、下の方でご紹介しています。
実際の出品例
実際の出品をいくつかピックアップしてみました。
「こんなんでいいの!?」というサービスもありますが、そのぶん料金も低く設定していて、価格相応、ということですね。中には技術を生かした映像制作のサービスもあり、10万円で販売されたりしています。
他にも多くのサービスが出品されていますので、自身のサービスを考える参考にしてください。
出品機能のメリット
まとめになりますが、出品機能のメリットとしては次の3つがあります。
- ・登録フォームに入力するだけで、手軽に始めることができる
- ・出品内容の自由度が高く、アイデア次第でいろいろなことができる
- ・金額が自由に設定できる
時間を売る方法②:「専門家」として登録する
二つ目の方法は、タイムバンクに「専門家」として登録し、時間を販売する方法です。
専門家の特徴
タイムバンクの専門家として登録すると、自身の時間の価格が変動し、時間の価値が可視化される、というのが最大の特徴です。
ユーザーからの人気が高ければ買いが増えて価格が上がり、逆に人気が下がれば売りが増えて価格が下がる仕組みになっています。
また、タイムバンクに専門家として登録すると、その道のプロフェッショナルとして専用のページが作成されます。
専用ページには、専門家としてのプロフィール、提供サービス、そして時間の現在価格が表示され、自身のPRに役立てることができます。Web上で見ることができますので、「私はこんな人です」という説明をするのに役立ちますね。
専門家になるには一定の基準をクリアする必要がありますので、出品機能を利用して時間を販売するよりハードルは高くなります。
ちなみに、SNSやメールで連絡がつけば、匿名でも問題ありません。
専門家になるメリット
では、基準をクリアして専門家になることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?代表的なメリットをご紹介します。
- (1)時間を先に販売できるため、まとまった資金を得ることができる
- (2)時間価格が変動し、自身の価値が可視化される
- (3)自身の専門家ページがタイムバンクで公開される
専門家になると、最初に18,000秒あるいは36,000秒を先に販売するため、販売価格×販売秒数の金額を先に受け取ることができます。
1秒10円で36,000秒を販売すれば、36万円がもらえるということですね。そのお金は自身のタイムバンクアカウントに付与されます。
また、先に販売した時間はユーザー間で売買され、需要と供給のバランスによって値動きが発生します。人気が高ければ価格が上がり、人気が低ければ価格が下がるため、自身の価値が可視化されることになります。
そして、タイムバンクに専門家として登録した人には、アプリ上とWeb上で専用のページが作成されるため、自身のPRに活用することができます。
タイムバンク証券管理人も「タイムバンク速報」という名前で専門家登録していて、このようなページが公開されています。
専門家になるデメリット
専門家になることは、メリットが大きい分、デメリットもあります。
まず、自身の価値が価格に反映されるので、人気が無くなると値下がりしてしまうなど、残酷な一面があります。価格の上がり下がりが気になってストレスになる人には向いていないかもしれません。
また、専門家としてタイムバンク上に名前が残るため、簡単に辞めることができなくなります。もちろん退会手続きは可能ですが、時間の価値がゼロになってしまい時間を購入している人が損をしてしまうため、そこまでに培った信頼を壊してしまう可能性があります。そのため、辞めたくても辞められないという状況になる可能性もゼロではありません。
ただし、あくまで可能性の話で、これまでにトラブルが発生したことはありません。
どのような専門家がいるのか?
タイムバンクの専門家には次のようなカテゴリーで分けられています。
- ・アスリート
- ・芸人/タレント
- ・クリエーター
- ・経営者
- ・専門職/その他
- ・プロジェクト
- ・コミュニティ/チーム
- ・アイドル
- ・VTuber
- ・イベント
特に当てはまるものが無い場合は「専門職/その他」で登録することで、専門テーマは自由に設定できますよ。
競馬の専門家、冷凍食品の専門家、スイーツの専門家など、さまざまな専門家が登録しています。もしあなたの得意なことがはっきりしているなら、専門家として時間を販売するのがおすすめです。
次に、時間を販売して収益を得る具体的な方法をご紹介していきます。
出品機能で時間を販売する
まずは、出品機能で時間を販売する方法をご紹介します。
登録画面への入り方
出品の登録画面には、「マイメニュー」内の「出品」から入ることができます。
入力する内容
出品するために必要な入力内容を解説します。
出品したいサービス内容が固まっていればすぐに終わるかも知れませんが、項目も多いので、それなりの時間がかかりそうです。途中で保存もできるので、少しずつ進めることも可能です。
1.大カテゴリ
まずは出品するサービスの大カテゴリを選択します。
ドロップダウンを開くと、次のカテゴリから選択することができます。当てはまるカテゴリを選ぶか、なければ「その他」を選びましょう。
2.中カテゴリ
大カテゴリの次に、中カテゴリを選択します。
中カテゴリの候補は大カテゴリによります。これは「グルメ」を選んだ場合の中カテゴリです。
3.サービスカテゴリ
次は「サービスカテゴリ」を決めます。
サービスの形態が候補として表示されますので、最も当てはまるものを選択しましょう。分からなければ、「専門分野の技術提供」あるいは「その他」を選んでいる人が多いですよ。
サービスカテゴリは次の中から選択します。制作物がある場合は「オリジナルコンテンツの提供」、会話でのアドバイスなら「専門分野の相談・アドバイス」、プログラミングなどより専門的な内容の場合は「専門分野の技術提供」を選びましょう。
4.サービス名
次に、サービス名を入力します。
サービスのタイトルとなる情報ですので、分かりやすいサービス名を考えましょう。
5.サービス詳細
サービスの詳細を入力します。
短すぎると、サービスを使うことでどのようなリターンがあるかどうか分からなくなってしまうので、リターンが明確になるように心がけましょう。
6.提供可能な内容
次に、「提供可能な内容」を入力します。
「サービス詳細」とどのように切り分けるか難しいところですが、「提供可能な内容」ではどこまで提供できるかの制限を記載すると考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
例えば、絵をプレゼントするサービスであれば、「A4サイズまで」「1回につき1枚まで」など、そのサービスでどこまでやってあげるのかを記載しましょう。
7.1回あたりの時間
1回利用あたりの制限時間を選択します。
30分刻みで、5時間まで選ぶことができます。
8.価格
次に、重要な「価格」を入力しましょう。
タイムバンクの他にも、「ストアカ」や「ココナラ」といったスキルシェアサービスがありますので、そちらの価格を参考にすると良いですよ。
一般的に、人が手軽に払うことができる限度額は3,000円と言われていますので、3,000円を限度に考えておくと買ってもらえる可能性が上がります。
9.提供可能な回数
出品したサービスが購入できる上限回数を設定します。
10.提供方法
「提供方法」では、直摂会う(対面)サービスなのか、ビデオチャット(オンライン)で話すのか、あるいはメールだけで完結するサービスなのかを選択します。
11.イメージ画像の設定(任意)
出品したサービスが表示される際の画像を設定します。
ユーザーが見たときの印象を大きく左右するので、画像は重要ですよ。
12.時間の制限(任意)
日程の制限、時間帯の制限などを入力します。
13.対面可能なエリア(任意)
対面サービスの場合、どのエリアであれば会えるかどうかを指定します。ビデオチャットの場合は入力する必要はありません。
14.その他項目(任意)
その他、特別に入力しておきたい内容があればここに追記していきます。
15.注意事項
サービスを提供する上での注意事項です。
これで全ての入力が終わりました。下にある「出品する」ボタンを押して、入力したサービスを出品しましょう。
出品が購入された時の対応方法
出品したサービスが購入された場合、ユーザーとやりとりできるチャットルームが開かれ、その中で詳細を決めていきます。
やり方は「サービスが購入された場合」の項目でご紹介しています。
サービスの収益について
無事にサービスを提供し終えたら、その対価を受け取ることができます。
サービスの対価はアプリの残高に、手数料を差し引いて付与されます。手数料については不明ですが、最低でも2割はかかると考えておいた方が良さそうです。
専門家になって時間を販売する
次に、タイムバンクに専門家として登録し、時間を販売する方法をご紹介します。
専門家になる方法
タイムバンクに専門家として登録するには、二つの方法があります。
- ・方法①:影響力スコアによる審査に合格して専門家になる
- ・方法②:投票所から選出されて専門家になる
SNSのフォロワーが万単位の場合はSNSスコアによる審査から、そこまでSNSに力をいれていない方は投票所からがおすすめです。
投票所から専門家になる
まず、比較的ハードルの低い投票所から専門家になる方法です。
投票所にエントリーすると専門家候補としてリストに表示され、他のタイムバンクユーザーから投票を受け付けます。他のエントリー者と投票数を競い、1位になると投票所から選出され、晴れて専門家として登録することができるという仕組みです。
過去の得票が消えることはなく、続けていればいつか専門家になることができるのが投票所の特徴です。
ここからは、投票所から専門家になるための手順を解説していきます。
1.投票所にエントリーする
まずは投票所にエントリーしましょう。
投票所に入るには、まず「マイページ」の「トレード」をタップします。
トレード画面を開いたら、中央の「投票所」をタップしてください。
すると、現在上位のエントリー者が表示され、さらにその下に「エントリー」ボタンがあります。「エントリー」ボタンを押して、エントリーしてみましょう。
エントリーする方法は非常に簡単で、名前と自己紹介を入力するだけです。
エントリー後に編集することもできますので、気楽にエントリーしましょう。
2.ユーザーから投票を受けて上位を目指す
エントリーすると、ユーザーからの投票を受け付ける状態になります。
ユーザーは6時間に1回投票することができますので、自分を応援してくれる人が周りにいれば投票をしてもらいましょう。
タイムバンク内で手に入る通貨「TBM」を使用すると、ほぼ無制限に投票することができますので、1日で1位まで登りつめることも可能ですよ。タイムバンクのベテランユーザーなら持っているので、投票をお願いするのも手ですね。
3.トップになると投票所から選出される
得票を重ねて投票所トップの得票数となると、一定のタイミングで投票所から選出されます。
投票所から選出されると、お知らせに選出されたことが通知され、通知をタップすると専門家情報の入力画面に入ることができます。
4.専門家情報を入力する
専門家になるにあたり、必要な情報を入力していきます。
入力する項目としては、次のものが用意されています。
※2018年4月時点の内容なので、若干変更されている可能性があります。
・ヘッダー画像
・プロフィール画像
・専門家名略称(7文字まで)
・性別(男性-女性-その他)
・生年月日
・生年月日の表示-非表示
・肩書き
・1秒あたりの金額
・時間売買の開始時間
・経歴(20〜1000文字)
【サービス登録】
・カテゴリー
・提供方法
・同席可能な人数
・対面可能なエリア
・サービス詳細
・注意事項
・最低利用時間
・最高利用時間
※最初は3つまでサービスを登録することができます。
入力した情報は専門家登録後に変更することができますが、赤字で示した1秒あたりの金額は修正することができません。
事前公募ではここで入力した金額で販売されますので、よく考えて入力することをおすすめします。
入力した情報は「プレビュー」で実際の見え方を確認したり、「一時保存」で中断することができます。
5.事前公募
入力した情報の審査が完了すると、「事前公募」と呼ばれる時間の販売が行われます。
事前公募で18,000秒の販売に成功すれば専門家になることができますが、18,000秒に到達しないと事前公募失敗となり、専門家になることはできません。
つまり、「その専門家にお金を払えるかどうか」という、リアルな審査がユーザーにより行われるわけですね。1秒の価格を高く設定すればするほど事前公募のハードルが上がりますので、最近では最低価格の2円で時間を販売することがほとんどです。
事前公募を達成すると、次は通常公募で時間を販売します。
6.通常公募で時間を販売し、報酬を受け取る
事前公募を達成すると、次に通常公募で18,000秒を販売します。
この時点で事前公募は通過しているので、仮に通常公募で1秒も売れなくても、専門家にはなることができます。
通常公募での時間販売が終わると、時間販売の報酬を受け取ることができます。金額は、【事前公募と通常公募で販売した秒数の合計 × 1秒あたりの価格】です。
販売できる時間は最大36,000秒(事前公募18,000秒+通常公募18,000秒)で、1秒10円で設定していれば36万円をもらうことができるということですね(実際は手数料が引かれます)。
最初にまとめて時間を販売することで、先にお金を受け取ることができるのは専門家として登録するメリットの一つです。
7.専門家として登録される
通常公募終了の翌々日になると時間の売買が開始され、晴れてタイムバンクに専門家として登録されます。
販売した時間はユーザー間で売買され、一定秒数を買い集めたユーザーがあなたのサービスに申請してきます。サービスが申請されると、申請ユーザーとのチャットルームが開かれ、サービスをどのように提供するのかを決めることができます。
実際のやり方は「サービスが購入された場合」で説明しているので、参考にしてください。
審査に合格して専門家になる
専門家になる方法として、影響力スコアの基準を満たして審査に合格する方法があります。
自身が持つSNSアカウントの影響力を計り、スコア化したものです。フォロワー数や、いいね・リツイートの数、直近の活発度などから算出され、一定スコアを超えることで時間の発行申請をすることができます。対象SNSとしてはFacebook、Twitter、Instagram、YouTubeがあり、合算することが可能です。
影響力スコアの基準は30歳以下は54、31歳以上は57で、アプリ内から測定することができるようになっています。
影響力スコアの測定方法
影響力スコアを測定するには、まずタイムバンクアプリの「マイメニュー」から「トレード」を選びます。
トレード画面を開いたら、下の方にある「スコア診断」を選んでください。
すると、影響力スコア診断ページに移動します。年齢が30歳以下かどうか選択し、最も影響力があるSNSを選択して診断してみましょう。
Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeのうち、複数のSNSアカウントがあれば、合算して算出することが可能です。1つ算出した後に追加分のSNS
アカウントを選択することができますよ。
目安としては、30歳以下でもフォロワー数が1,000人以上でないと、影響力スコアの合格は難しいようです。
影響力スコアで合格した場合
影響力スコアに合格したら、専門家になる申請を出すことができます。
申請を出すと、タイムバンク運営が審査を行い、審査に合格すると連絡が来ます。あとはタイムバンク運営と相談して時間価格とサービス内容を決め、時間を販売することができます。
影響力スコアによる審査から専門家になった場合、販売できる時間は18,000秒です。18,000秒全てを販売できれば、【18,000×秒単価】の金額を報酬として自身のタイムバンクアカウントに付与されます(手数料は差し引かれます)。
その後はユーザーの売買により時間の価格が変動し、一定秒数を買い集めたユーザーからサービス申請が来ます。
サービスが購入された場合
タイムバンクで自身のサービスが購入された場合の対応方法をご紹介します。
チャットルームで詳細を決める
サービスが購入されると、ユーザーとやりとりできるチャットルームが開かれます。
このチャットルームでは、決められた項目(提供方法で変化します)をメッセージでやりとりしながら決めていき、全てが決まったら「決定する」ボタンを押して確定します。
対面サービスの場合は場所を決めますが、ビデオチャットの場合はチャットするためのリンクを共有したり、データ提供のサービスの場合は保存場所のリンクを共有したりできます。
その他、メッセージでやりとりしながら、ユーザーの要望などを聞きだしましょう。チャットルームは開始から30日間が過ぎると閉じられてしまいますので、注意してください。
サービス内容が合意できなかった場合
メッセージをやりとりするうちに、ユーザー側が思っていたサービス内容と違うなど、キャンセルになる場合もあり得ます。
その場合、「決定する」ボタンは押さず、運営に連絡しましょう。キャンセル対応については私に経験が無いので実際のところは分かりませんが、アプリ上の説明では、
- ユーザー都合のキャンセル:8割返金
- 提供者都合のキャンセル :全額返金
となっています。
まとめ
タイムバンクで収益を得るための二つの方法をご紹介しました!
どちらの方法もそれぞれメリットがあるのですが、現在は出品機能を使うのがおすすめです。というのも、タイムバンクセールが開始されて以降は時間の売買が低調で、専門家として時間を販売しようとしても売れない可能性が高いからです。
時間売買の方はまた盛り上がる時が来ると思いますので、今のうちに投票所にエントリーしておいて、順位を上げておくのも手ですね。
手軽にやりたければ「出品機能」、専門家として本格的にやりたければ「専門家」。ぜひあなたに合った方法で、タイムバンクで収益を得ることにチャレンジしてみてください!