LINEの暗号資産取引所「BITMAX」で、暗号資産貸出サービスがスタートしました。
保有している暗号資産を貸出し設定することで金利を得ることができるサービスで、年率3%前後の利回り設定となっています。
保有していて放置状態の暗号資産があれば、貸出しを行うことで利益を得ることが可能です。
今回は、たまたま保有しているビットコインがあったので、実際に貸出しを行ってどれくらいの利益になるのか試してみました。
暗号資産貸し出しサービスではコインチェックの金利が高いですが、BITMAX独自のメリットもあり、本記事の最後で紹介しています。
目次
試しに0.01BTCを貸出した結果
年利10%・1ヶ月貸出で70円の利益
貸出をした1ヵ月間は年利10%になるキャンペーン中でした。
0.01BTCを年利10%で1ヵ月間貸出したところ、+70円という結果になりました。
年利10%で1ヶ月貸出した場合の金利は0.83%(10%÷12ヶ月)です。
0.01BTC(=1万4千円程度)では、1カ月で100円稼げるかどうか、というところですね。
価格変動で+2,000円の利益
一方、ビットコインを保有し続けることで損益も発生します。
0.01BTCは1万2,270円で調達しましたが、1ヵ月後には1万4,146円の評価額となり、価格変動で約2,000円の含み益となっています。
結果:利益は出るが価格変動の方が大きい
1ヶ月貸出サービスを利用してみて、+70円の確定利益にはなった一方、価格変動でおよそ+2,000円の含み益になりました。
価格変動に対して貸借料が非常に小さいですね。
今回はプラス方向に動いてくれたから良かったですが、マイナス方向なら貸借料は簡単に飛んでしまいます。
値動きの激しさに対して金利が小さく、金利目的で貸出しをするにはリスクが高いと思います。
暗号資産を保有する前提であれば、資産をBITMAXに移して貸出すのはありですね。
2020年11月以降の金利と利益
通常の貸出金利一覧(11月1日時点)
上で紹介した金利はキャンペーン期間中のもので、11月以降は通常の金利に戻ります。
11月1日時点の金利を見てみましょう。
だいたい年3.0%前後=月0.25%という利回り
銘柄によって若干の違いはありますが、基本的に年3.0%前後という金利設定です。
月換算すると0.25%で、100万円分の暗号資産を貸出した場合、月に約2,500円もらえる計算です。
また、雑所得扱いとなるので基本的に課税対象です。自身の所得に応じて課税されますので、税金分が利益から引かれることになります。
BITMAXの仮想通貨貸出サービスは儲かるか?
「やらないよりはマシ」というレベル
正直なところ、金利目的で貸出しをするには厳しい利回りです。
株なら年利3.0%はざらにありますし、投資信託でも年3.0%は安定して取ることができるでしょう。
貸出サービスの利用は、暗号資産に投資するついで、という位置づけが良さそうです。
他の仮想通貨レンディングサービスとの比較
暗号資産のレンディングサービスは他にもいくつかありますが、その中でもBITMAXの条件はかなり優れています。
他のサービスも含めた比較表を作成しました。
サービス名 | 対応銘柄数 | 最小数量 | 年率(期間) |
コインチェック | 14種類 | 10万円相当 | 1%(14日) 2%(30日) 3%(90日) 4%(180日) 5%(365日) |
GMOコイン | 9種類 | 0.1BTC | 1%(1ヶ月) 3%(3ヶ月) |
bitbank | 7種類 | 1BTC(※1) | 数量に応じて1~3%(1年間)(※2) |
BITMAX | 5種類 | 0.01BTC | 2.7%前後(期間制限なし) |
機動性重視ならBITMAX、長期保有ならコインチェック
BITMAXは期間制限無しの年率2.7%であるのに対し、GMOコイン・bitbankで年率3%にするには、3ヶ月または1年間の貸出期間をクリアしなければなりません。
金利は若干有利ですが、売りたい時に売れないというのはリスクが高く、デメリットが勝りそうです。
一方、コインチェックはBITMAXと比較して一長一短です。
最小数量が10万円という制限はあるものの、180日で4%、365日で5%という金利は大きいですね。
機動的に運用したい人はBITMAX、長期保有を前提とするならコインチェックが正解となるでしょう。
結論:すでに暗号資産を持っているならやるべき
BITMAXの暗号資産貸し出しサービスを実際にやってみた結論をまとめました。
・貸出目的で暗号資産を購入するのはオススメできない
・すでに暗号資産を保有しているならやるべき
・長期保有ならコインチェックの方が高利回り
暗号資産を保有していて、放置状態の人は貸し出した方が良いでしょう。
また、貸出す場合でも、期間によってはコインチェックの方が得になります。どちらのサービスが良いのか検討してから貸出しを行うのが良さそうですね。
ビットコイン:2.7%
イーサリアム:3.4%
ライトコイン:3.1%
リップル :2.0%
ビットコインキャッシュ:2.7%