コロナショックによる日経平均暴落の原因と推移




コロナウイルスが経済活動に大きく影響し、日経平均株価が1ヶ月弱で2割以上も下落するという歴史的大暴落を記録しています。

この”コロナショック”は、企業の将来の業績懸念だけでなく、影響が見通せないことの恐怖感、ロボット取引による取引高速化、オプション取引の損切り多発など、様々な要因が絡み合っていることが原因です。

日経平均株価は1ヶ月で2割以上の下落を記録した

荒い値動きは今後も継続すると予想されますが、これまでの常識が通用しない相場ですので、参考になるのは直近の値動き。

どのような要因でどれだけ値動きが発生するのか、今後の取引のために知っておくことが重要となってくると考え、本記事では、日経平均株価が大きく下げた日に起こった出来事と値幅・下落率を記録しました。

2月25日 781円安、4ヶ月ぶり安値

下落幅:-781円
下落率:-3.34%
終値 :2万2,605円

コロナショックが日本に波及し始めたのが、中国での感染拡大から2ヶ月以上が経過した2月25日です。

アジア圏で収まるとの楽観論が米国・欧州にありましたが、イタリアでの爆発的感染拡大が発生して自体は一変。

世界的流行(パンデミック)の懸念が噴出したことで、感染抑え込みのための供給網混乱や消費低迷が長期化する見通しとなり、米国・欧州・日本と世界的株安の連鎖が始まりました。

この日の下げ幅は一時1,051円を記録するほどでした。

2月27日 477円安、2万2,000円割れ

下落幅:-477円
下落率:-2.13%
終値 :2万1,948円

26日は小幅下落で耐えたものの、2月27日は再び大幅下落の477円安、4か月ぶりとなる2万2,000円割れとなりました。

世界的な感染拡大の警戒感が強まり、海外投資家を中心に売りが優勢に。下げ幅は一時600円に迫りました。

米国では初の「市中感染」の可能性があるとされ、米株価指数先物が先行して下げ、つられる形で日経平均下落に至りました。

国際オリンピック委員会(IOC)委員が東京五輪延期に言及したことも投資家心理を冷やしました。

2月28日 805円安、週間下げ幅2243円でリーマン以来の大きさ

下落幅:-805円
下落率:-3.67%
終値 :2万1,143円

2月28日は下げが加速し、下げ幅は一時1,000円を超え、最終的に805円の下げとなりました。

終値は2019年9月以来、6ヶ月ぶりの安値です。

下落要因は、米ダウ工業株30種平均が1190ドル安と過去最大の下げ幅を記録した事と、日本国内では政府が小中学校に臨時休校を要請し、自粛ムードが国内景気の打撃になるという見方が広がったためです。

日経平均は1週間で2,244円下落し、週間下げ幅はリーマンショック直後の08年10月6~10日(2,661円)以来の大きさでした。

中国・韓国をはじめとするアジア株も下げが加速し、世界的な株安連鎖が続いています。

3月2日 強調金融緩和期待で買い戻し、201円高

上昇幅:+201円
上昇率:+0.95%
終値 :2万1,344円

週明け初日の日経平均は+201円の反発から始まりました。

日銀が総裁緊急談話として「潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく方針だ」と発表し、さらに米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測も浮上するなど、協調金融緩和への期待が強まったことで買い戻しが優勢となりました。

しかし、期待だけの買い戻しは長くは続きませんでした。

3月3日 政策期待後退で261円安

下落幅:-261円
下落率:-1.22%
終値 :2万1,083円

この日、主要7ヵ国(G7)の緊急電話会議が行われましたが、有力メディアから「現時点で声明文には協調利下げや財政出動といった具体的な政策対応は盛り込まれない」見通しだと報じられ、失望売りが膨らみました。

新型肺炎の拡大が続く中でプラス材料が乏しく、頼みの綱であった金融政策の期待後退は株価下落に拍車をかけることになります。

3月6日 579円安、中国や韓国からの入国制限を受け

下落幅:-579円
下落率:-2.71%
終値 :2万749円

日本が中国・韓国からの入国制限を受けたことで経済停滞の懸念が強まり、運用リスクを避ける動きが加速しました。

週末を控え、新型コロナウイルスの感染拡大に関する新たな悪材料が出るという警戒感から、買戻しの動きが限定的でした。

さらに、円相場が1ドル105円後半まで急上昇し、為替に影響を受けやすい鉄鋼株や自動車株を中心に下げが強まりました。

金利低下により金融関連株も大きく売られました。

3月9日 1050円安、2万円割れ 円高や原油安が加速

下落幅:-1,051円
下落率:-5.07%
終値 :1万9,699円

日経平均は大幅続落し、1,051円安の1万9,699円で終えました。

終値で2万円割れは、米中貿易戦争による懸念が最高潮に達していた19年1月4日(1万9,561円)以来。下げ幅は2年1か月ぶりの大きさでした。

この日の下げは新型肺炎より、原油安による株式相場下落の懸念が強まったことが原因です。

産油国は株式などの資産を多く保有していますが、原油安による財政悪化により資産売却の動きが加速し、相場を押し下げると予想されました。

石油関連株と金融株を中心に全面安の展開となったことに加え、ドルの需要が高まったことで1ドル101円台まで急上昇。輸出関連企業にも売りが広がったことで、日経平均の下げ幅は1,200円を超す場面もありました。

3月11日 米国の景気刺激策に失望売り、451円安

下落幅:-451円
下落率:-2.27%
終値 :1万9,416円

期待が先行していた米国の景気刺激策ですが、発表の記者会見で詳細が明らかにされず、具体案がまとまっていないとの見方が広がり、失望売りにつながりました。

新型コロナウイルスの感染者数拡大に歯止めが効かないことも、運用リスクを回避する売りが膨らむ要因となりました。

3月12日 トランプ氏演説に失望、856円安

下落幅:-856円
下落率:-4.41%
終値 :1万8,559円

3月12日の日経平均株価は急落し、2017年4月20日以来、2年11ヶ月ぶりの安値となる1万8,559円で終えました。

-856円は2020年で2番目の大きさです。

世界的な感染拡大に伴い、世界保健機関(WHO)が11日に「パンデミック(世界的な大流行)とみなせる」と表明したことで運用リスクを回避する売りが増加し、株価下落が加速しました。

また、トランプ米大統領がテレビ演説で「欧州からの渡航者を30日間制限する」と表明したことで、消費が一層冷え込むとの懸念が強まりました。

為替相場は1ドル=103円まで円高が進みました。

3月13日 1128円安、3年4カ月ぶりの安値

下落幅:-1,128円
下落率:-6.08%
終値 :1万7,431円

日経平均株価は3日続落し、13日は2016年11月11日以来、3年4か月ぶりの安値となる1万7431円で終えました。

前日は米ダウ工業株30種平均が2,300ドル超の記録的な下げとなり、その流れを引き継いだ日本市場でも売りが加速し、一時は1,800円超に下げ幅を広げる場面もありました。

世界各地の渡航制限や大規模なイベントの中止・延期が相次ぎ、世界的な景気悪化が長期化するとの見方が優勢となり、中長期で運用する機関投資家が売りに動きました。

3月16日 429円安、FRBと日銀の追加金融緩和策でも売り優勢

下落幅:-429円
下落率:-2.46%
終値 :1万7,002円

米連邦準備理事会(FRB)と日銀の追加金融緩和策が発表されたものの、投資家の動揺は収まらず、1日を通して荒い値動きとなりましたが、最終的に429円安と安値で引けました。

新柄コロナウイルス感染拡大に伴い、多くの企業が業績予想を「未定」とするケースが相次ぎ、リスク回避の「日本売り」が加速しました。




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