バンク・オブ・イノベーションの株価は今後どうなる?株価20,000円まで上昇する可能性を考察




スマホゲームを開発するバンク・オブ・イノベーションの株価が急騰しています。

2022年10月以前は3,000円前後で推移していましたが、10月後半から連続ストップ高の急騰となり、一時は16,000円にまで上昇しました。

理由は、10月18日にリリースした新作RPG「メメントモリ」が好調なためです。

リリース3週間での売上は48億円に達しましたが、バンク・オブ・イノベーションの前年度の売上は24億円でしたので、わずか1ヵ月足らずで2年分を売上げました。

これほどの好調ぶりなら、株価が5倍に跳ね上がるのも頷けます。

しかし、アプリゲームはリリース直後の課金額がピークになる傾向があることは注意しなければいけません。

つまり、数ヵ月後の安定期にどれだけの売上を継続して出せるかが重要となるでしょう。

また、大型RPGのリリースをもう一本控えているため、こちらがどの程度の売上になるかも重要となってきます。

本記事では、将来のバンク・オブ・イノベーションの業績を予想し、今の株価が上昇しすぎなのか、あるいはまだまだ上昇余地があるのかを考察していきます。

新作RPGリリースで株価5倍に急騰

バンク・オブ・イノベーションの株価はわずか半月ほどで5倍に急騰した。

株価急騰のきっかけは、2022年10月18日にリリースされた新作RPG「メメントモリ」です。

メメントモリは当初のリリース予定から2度延期されていました。

そのため、リリースされたこと自体が好材料として受け止められています。

また、事前登録者数が120万人を突破していたことも株価上昇の要因です。

事前登録者数で言えば、サイバーエージェントのヒット作「ウマ娘」が60万人でしたので、その2倍に達しています。

リリース後のダウンロード数や課金高も好調です。

これらの結果、メメントモリがリリースされる前の前の株価は3,000円付近でしたが、わずか2週間ほどで16,000円まで急騰しました。

株価急騰の理由

「メメントモリ」事前登録者数が120万人を突破

メメントモリは知名度の高い声優・アーティストを起用しています。

社運を賭けたゲームということもあり、リリース前から注目を集めていました。

また、リリース直前の2ヶ月間で2億円を超える広告宣伝費を投下しています。

その結果、事前登録者数が120万人を突破し、収益期待が高まったことが株価急騰の要因になりました。

メメントモリが10/18にリリースされ株価急騰がスタートした。

リリース後3週間で2年分の売上

メメントモリの課金額(=売上)は10/18〜11/10の期間で48億円に達しました。

これは、バンク・オブ・イノベーション全体の売上の2年分に相当します。

これまでの業績は3年連続の赤字に転落しており、株価は低迷している状態でした。

しかし、メメントモリのヒットで黒字は確実です。

メメントモリの売上次第では営業利益100億円も射程圏内で、株価は20,000円や30,000円を目指せる業績です。

10/26にDL数・課金高の好調が伝わり、株価はさらに上昇した。

次作以降のヒットにも期待

メメントモリがヒット作となったことで、開発中のRPGやサービスに余裕が生まれました。

より多くの資金を投入できる上、開発期間も伸ばすことが可能となります。

そのため、次回作もヒットとなる可能性が高まったと言えるでしょう。

売上240億円での妥当株価は「20,000円」

売上240億円で営業利益60億円

それでは、バンク・オブ・イノベーションの具体的な妥当株価を考察していきます。

IR資料によると、売上高240億円での営業利益は60億円になると予想されています。

メメントモリの売上が3週間で48億円に達したことを踏まえると、売上240億円も十分現実味のある数字です。

バンクオブイノベーションがIR資料で公開している営業利益の変動イメージ。売上240億円なら営業利益60億円になると予想されている。出典:2022年9月期 通期決算説明資料

株価は20,000円が妥当ライン

では、営業利益が60億円の場合、1株利益はいくらになるでしょうか。

税金等を考慮すると、純利益は40億円くらいでしょう。

それを発行済株式数の400万株で割って、1株利益は1,000円となります。

さらに、PER20倍をかけて、妥当株価は20,000円という計算結果となります。

妥当株価=1,000円(予想EPS)×20倍(予想PER)=20,000円

管理人

PER20倍はゲーム関連銘柄としては強気設定です。成長局面では高いPERになる傾向があるため、20倍に設定しました。

株価80,000円のシナリオ

売上600億円で1株利益は4,000円

長期目線で、売上が600億円に達した場合の株価も計算してみます。

売上が600億円に達した場合、営業利益は204億円になると予想されています。

その場合、純利益は160億円、1株利益は4,000円くらいになるでしょう。

さらにPER20倍をかけて、妥当株価は80,000円と計算されます。

妥当株価=4,000円(予想EPS)×20倍=80,000円

実現には最低5年

ただし、売上600億円はメメントモリや既存サービスだけでは不可能でしょう。

少なくとも2〜3年は達成不可能だと考えています。

600億円に達するには、メメントモリの勢いを落とさず、次回作RPGを同程度以上のヒットにすることが必要です。

あるいは、ゲーム恋活アプリの「恋庭」が300億円以上の売上げとなれば可能性が高まります。

株価80,000円に達するにしても、5年くらいの期間は必要と思われます。

売上240億円の実現性は?

今後1〜2年で実現しそうなのは売上240億円のシナリオです。

メメントモリの安定期が月15億円の売上となれば、メメントモリだけで年間180億円の売上になります。

さらに、急成長している「恋庭」で売上20億、既存ゲームで売上12億円は期待できます。

売上240億円の達成シナリオ
  1. メメントモリで月15億円、年間180億円
  2. 恋庭の成長で年間20億円
  3. 既存ゲームで12億円

上記を合計すると212億円ですが、メメントモリや恋庭が上振れる可能性を考えれば、240億円の達成は可能でしょう。

もし、メメントモリの安定期で月20億円を維持できれば、それだけで240億円に達します。

ちなみに、IR資料ではメメントモリの売上イメージが描かれており、当初想定の月5億円から3〜4倍程度に上振れています。

したがって、経営陣は15〜20億円くらいの月間売上げを想定していることが分かります。

メメントモリの売上イメージ。当初想定の5億円から3〜4倍上振れることが想定されている。出典:2022年9月期 通期決算説明資料

今後の株価予想

株価10,000円は割高水準

今後の業績に期待できるとはいえ、株価10,000円は割高な水準です。

予想PERと実績PBRは次の数値になっています。

バンク・オブ・イノベーションの株価指標(四季報より)
  • 予想PER:74倍
  • 実績PBR:108倍

2023年9月期に限って言えば、PERは上記よりも割安な着地になるでしょう。

なぜなら、四季報の業績予想にはメメントモリのヒットがまだ反映されていないためです。

一方、実績PBRが108倍というのは異常な割高水準です。

PBRは単年度の業績が良くても簡単に割安にはならず、いつか割高感が意識されることになりそうです。

ちなみに、バンク・オブ・イノベーションの時価総額はアカツキ(3932)を追い抜きました。

アカツキは売上高・利益ともにバンク・オブ・イノベーションの10倍以上もの開きがあるため、やはり今のバンク・オブ・イノベーションの時価総額は行過ぎな印象です。

関連企業の時価総額比較。バンク・オブ・イノベーションは規模感が10倍以上のアカツキを追い抜いている。出典:四季報オンライン

短期的には不安定な株価推移

割高な株価を支えるのはメメントモリのアプリランキングや売上速報です。

しかし、これらの指標はブレやすく、本来は株価を評価するには不向きです。

それでも、個人投資家がこれらの指標を使って取引している以上、株価が不安定になるのは避けられません。

しばらくは速報値に一喜一憂しつつ、乱高下する展開を予想しています。

ちなみに、公式の速報値はバンク・オブ・イノベーションのIRページで公開されます。

メメントモリ順調なら株価20,000円

メメントモリの好調が長期間続くなら、株価は20,000円が妥当になってくるでしょう。

カギを握るのが安定期に入ったときの売上高です。

1ヵ月の課金額が15~20億円の高水準となれば、株価が20,000円に達する可能性は高くなります。

一方、10億円程度で落ち着いてしまうと、株価10,000円の維持も危ういと考えています。

今後の株価材料

材料① 大型RPG第二弾のリリース

大きな材料として期待されるのは、開発中の大型RPGのリリースです。

2017年から開発がスタートしており、既に5年もの開発期間をかけています。

メメントモリの開発開始が2018年だったことを考えると、メメントモリを超える大作になることが期待されます。

そのため、リリースが発表されただけでも一定の株価上昇が起こるでしょう。

さらに、メメントモリと同等かそれ以上の初速となれば、株価20,000円は余裕でクリアしそうです。

バンク・オブ・イノベーションの開発パイプライン。出典:2022年9月期 通期決算説明資料

材料② ゲーム恋活アプリ「恋庭」の急成長

恋庭の売上は2022年9月期の2Qから急成長しています。

成長率は3ヶ月ごとに売上が1.5倍になるほどで、9ヶ月で3倍もの売上に成長しました。

恋庭は3ヶ月で売上1.5倍という驚異的なスピードで成長している。出典:2022年9月期 通期決算説明資料

今後もこの成長率が続けば、次の1年で年間50億円もの売上高に達します。

利益率20%とすれば、恋庭単体での営業利益は10億円、純利益は7億円になります。

1株利益は175円になりますので、EPS20倍として、株価浮揚効果は+3,500円になります。

実際にはどこまで成長できるか不透明ですが、今後の期待材料の一つです。

材料③ 子会社の新規サービスのリリース

現在、子会社の新規サービスがQA(動作テスト)直前まで進んでいます。

どのようなサービスかは不明ですが、期待できる内容であれば、株価は上昇で反応するでしょう。

材料④ 広告宣伝費の急増による利益低下

こちらは懸念材料です。

広告宣伝費が多く発生し、利益が期待ほどでない可能性があります。

実際、メメントモリはリリース直前の2ヵ月間で2億円もの広告宣伝費を投下しました。

また、恋庭も売上のほとんどを広告宣伝費に投下しており、売上が成長しても利益が出ていない状況です。

この状況が続けば、売上が伸びても利益は伸びない決算となり、決算後に株価が急落する恐れがあります。

ただし、広告宣伝費は成長投資ですので、売上さえ伸びていれば、株価の急落幅は限定的でしょう。

まとめ

バンク・オブ・イノベーションの直近の値動きや、今後の株価について考察しました。

つまるところ、株価はメメントモリ次第です。

メメントモリの安定期の売上がいくらになるかによって、10,000円未満に戻るか、あるいは20,000円を目指すかが決まりそうです。

想定通りに進んだ場合、EPSは1,000円を超え、株価は20,000円に達してもおかしくありません。

しかし、想定ほど売上が伸びなかった場合、株価は勢いを失って反落するでしょう。

本記事執筆時点の株価は10,000円前後ですが、乗るか反るかの博打です。

うまくいけば株価2〜3倍が期待できる一方、低くない確率で株価反落に巻き込まれる可能性があります。