タイムバンク の投資戦略 -買占め-




タイムバンクの投資戦略について

タイムバンクは、一個人が相場を大きく動かすことができる市場です。
一人の専門家が売り出している時間の金額合計は、安い銘柄で20万円程度、高い銘柄で1000万円を超える程度。

その為、数十万~数百万円程度の資産があれば市場に大きな影響を与えることができ、投資戦略の自由度が高いと言えます。

そこで、今回はタイムバンクにおける投資戦略を考えてみたいと思います。

タイムバンクの投資戦略 -買占め-

今回は、最も単純な戦略、「買占め」について考察します。

資金さえ投入すれば誰でも可能な戦略ではありますが、これを利益に繋げることは容易ではありません。しかし、買占めの損益分岐点となる値段は、銘柄の価格決定における重要な要素の一つである為、タイムバンクにおける投資において、最初に考えなければならない戦略であると思います。

買占めの基本戦略

買占めの戦略は、最も単純、かつ、成功すれば最も効果的です。下記手順で(示すまでもないかもしれませんが)、うまくいけば投資金額の数倍の利益を得ることができます。

(1)ある銘柄の全発行時間を買う
(2)平均取得単価を上回る値段で売りに出し、買いが入るのを待つ
(3)全ての時間を売り切り、利益を確定する

買占め戦略のハードルと成功条件

買占め戦略におけるハードルは下記の要素が考えられます。

A 買占めが不十分だった場合、価格を吊り上げた後で他者の売りに妨害される
B 高値で売り抜けることができるかどうか

このハードルをクリアするために、下記の成功条件を満たすことが必要です。

A’ 安値で大半の時間を買い占める
B’ 高値での需要が見込める人気銘柄である

買占め戦略は価格決定の基本原則

成功条件は、一般的に成立しません。A’が可能な銘柄はB’を満たしませんし、B’を満たす銘柄はA’が不可能です。しかし、この条件は銘柄の価格決定について基本的な原則を与えています。すなわち、ある銘柄について、個人が買占めでき、かつ上昇余地がある価格は、底値の一つとして機能する、という原則です。

この原則は特に新規公開銘柄に当てはまります。新規公開銘柄は過去の値動きが無く、価格の目安が無い為、上昇余地が大きいと考えられます。4.2円の銘柄が新規公開された際、一日目のストップ高6.3円や二日目のストップ高9.5円に大量の買いが入る場合があるのは、この原則に基づいたものと言えます。

つまり、6.3円や9.5円で買い占めることが出来れば、その後12.6円をその銘柄の「適正価格」として推移させ、容易に売り抜けることが可能です。「適正価格」がどこまで許容されるかは、過去の銘柄の値動きから、市場での暗黙の了解(※1)があります。

また、一度寄りついて価格がついてしまうと、上記原則以外の様々な要因が発生するため、底値や上昇余地を決定するのは難しくなります。

※1 私の感覚になってしまいますが、例えば公募4.2円や5.6円の銘柄は、20円以下なら許容され、20円を超えると許容されません。過去の公募4.2円や5.6円の銘柄が、20円を超えていない為です(2017年12月現在)。

以上、タイムバンクにおける買占め戦略と、その戦略を背景に決定される銘柄の価格について考えてみました。買占め戦略の実効性を論じるのではなく、背景として価格を決定する一要因となっている点に本記事ではフォーカスして考察しました。特に、新規公開銘柄における大量の買い板の根拠や、上昇目途を理解する上でお役に立てばと思います。

説明が少々煩雑になってしまいましたが、ご理解いただけましたら幸いです。

次回の「投資戦略」カテゴリでは、実際に利益を出すための戦略を考えてみたいと思います。




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