TBMの消滅は全タイムバンクユーザーの敗北である

タイムバンクマネー(TBM)が消滅したことを考察




3月13日のアップデートで、タイムバンクメニューから「トークン報酬ランキング」と、トークン保有量が記載されていた「残高詳細」が削除されました。

このことはSNSでも話題になっていますが、2日経ってもタイムバンク運営からのアナウンスは無く、これは事実上、TBMトークン報酬プログラムの終了を意味すると考えられます。

5年間継続すると予定されていただけに、TBM保有者にとってはまさに「寝耳に水」の出来事です。。

TBM消滅という事実をタイムバンクユーザーはどう受け止めるべきなのか、タイムバンク専門家としてよく考えてみました。

TBM消滅に関してアナウンスも補填も無し

個人的に、そして多くのユーザーにとって納得がいかないだろうと思う点は、消滅に際してアナウンスや補填が一切なかった事です。

TBMは時間購入に応じて付与されるものでしたが、TBM獲得のために時間を購入していたユーザーもいたと思われ、そのようなユーザーにとってTBM消滅は損失も同然です。

私自身、TBM獲得のために時間購入を小分けにしたり、取引の少ない時間帯を狙って購入するなど、それなりの時間を投資しました。

TBMトークン報酬プログラムは5年間継続すると開始当初からアナウンスされていました。確かに「5年間継続”予定”」という曖昧な記載ではありましたが、その記載によって多くのユーザーがTBMトークンに期待したことは事実です。

その期待に対し、事前アナウンスも無しに突然終了させるというのは酷いと言わざるを得ないと思います。

突然の終了は許されるのか?

常識的に考えれば問題ありのTBM消滅ですが、少なくとも利用規約上は問題が無いと言えます。

キャンペーンページには、

本イベント、並びにTBMの特性等は、予告なく変更・中断・中止・終了する場合がございますので予めご了承ください

という記載があり、このことはユーザー利用規約にも記載されています。

もっとも、このような記載はポイント制度などで常套句となっており、まさか本当に実行すると思っていませんでした。

「規約上アリなら何でもやるサービス」という評判が立っても仕方なく、私自身、トークンとは別のタイムバンク内ポイントを保有していることにリスクを感じ始めています。いつ消滅してもおかしくありませんからね。

突然のトークン消滅は規約上は許されることは確かです。しかし、タイムバンクというサービスに対する信頼は失墜しました。

投資家としては受け入れなければならない結果

一方、タイムバンクマネーを集めていたユーザーは、その多くが投資家であると考えています。

投資家であるなら、タイムバンクが赤字前提で成功するかどうか未知数のスタートアップであり、発行されるTBMトークンも使い道が無いまま消滅する可能性が高いことは理解していたはず。

私の感覚としては、10%くらいの確率で50倍の価値になる、期待値としては大きいから投資する(=TBMトークンを集める)。

それぐらいのスケールで捉えていたので、TBMトークンの価値がゼロになったことについては仕方ない、投資家としては受け入れなければならない事実であると考えています。

ただし、そのあたりの裏側を理解せずにTBMトークンを集めていた方は不憫です。SNSで大声で文句を言うなり、アプリ評価に悪評を書く権利くらいはあるでしょう。

TBMの消滅は全タイムバンク関係者の敗北

TBMトークン、ひいては時間トレード機能に期待していた投資家は完全に裏切られました。

一方、タイムバンク代表や社員の方々も裏切ろうと思って事業を進めていたわけでは無く、成功を信じて多大な努力をしてきたことは一ユーザーとして追ってきた私には分かります。

時間トレードに対してはこれまで数億円単位の投資が為されてきましたが、一般消費者を巻き込んだ多くのイベントが実を結ぶことなく、2019年3月を区切りに時間トレードは中断状態にならざるを得なくなりました。その結果、今回のTBMトークン消滅に至った訳です。

これはタイムバンクに時間・資金を投じたユーザーの敗北であり、タイムバンクのスタートアップメンバーの敗北でもあり、全タイムバンク関係者の敗北であると言えるでしょう。




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