絶好調だったオリエンタルランドの株価がやや不調に陥っています。
2023年は4,000円から一気に5,000円を突破し、一時は5,700円台まで上昇しました。
しかし、2023年後半から失速し、9月時点では5,200円まで下落しています。
下落の理由としては、好材料の出尽くしや原発処理水の問題、高すぎる株価指標があり、場合によってはさらに下落する可能性も否定できません。
本記事では、株価が下落した理由について解説した上で、今後の株価がどうなるかを予想していきます。
オリエンタルランドの株価推移
2023年から株価が絶好調
オリエンタルランドの株価は2023年から絶好調です。
年初は3,800円でしたが、7月までは一方的に上昇し、最高値では5,700円を突破しました。
半年間での上昇率は50%にも達します。

5,000円付近まで下落
ところが、7月を境に株価は反転しています。
下落トレンドはおよそ2ヵ月続き、8月末時点で5,000円台前半まで下落しました。
調整としては大きすぎる下落のため、今後も下落トレンドが続く可能性は否定できません。
下落理由は複合的
下落した理由は複数考えられます。
最も大きいのは、主な好材料が株価に織り込まれたことです。
2023年前半は好材料に恵まれて株価が上昇しましたが、好材料が株価に織り込まれたことで材料の出尽くし感があります。
さらに、日経平均が下落基調なことや、原発処理水問題による旅行キャンセルも悪材料です。
次の章から、株価が下落した理由について一つずつ解説していきます。
好材料が出尽くし
2023年は好材料が連発
2023年は次の好材料が株価を押し上げました。
2022年までは新型コロナの影響で株価が低迷していました。
そこに上記の好材料が続けて出てきたことで、株価が一方的に上昇する展開となりました。
好材料が株価に織り込まれた
半年間の上昇トレンドにより、株価は3,800円から5,700円に上昇しました。
上昇率は1.5倍にもなります。
その反面、好材料が株価に織り込まれたことで、上昇の原動力が枯渇してしまいました。
結果として、株価上昇がストップし、反動で株価が下落しているのが最近の状況です。
今後期待の好材料
株価が再上昇に向かうかは、続く好材料が出るかにかかっています。
今後期待される好材料は次の3つです。
- TDRエリアのさらなる拡張・・・事務棟エリアの活用が予想されている
- 新エリアオープンでの入園料金の値上げ・・・消費者が受け入れやすいタイミングでの値上げに期待
- 大型投資一巡による株主還元強化・・・配当・優待が拡充される可能性
これらの好材料はオリエンタルランド自身からは発表されていません。
しかし、アナリストからは期待材料としてレポートされています。
オリエンタルランド自身がこれらの材料に言及すれば、実現の可能性が高まり、株価上昇につながるでしょう。
原発処理水の問題が波及
インバウンド関連株が下落
2023年8月24日から原発処理水の海洋放出が始まりました。
この件がオリエンタルランドの株価にも波及しています。
中国では海洋放出が批判的に報じられており、中国からの団体旅行のキャンセルが増えているようです。
その結果、インバウンド(訪日外国人)関連の銘柄が売られ、オリエンタルランドの株価も一時下落しました。
尖閣問題では旅行者数が半減
処理水に関連した下落は短期間で終わったように見えますが、引き続き警戒が必要です。
問題が大きくなれば、中国からの旅行者が急減する可能性があります。
例えば、2012年に日本政府が尖閣諸島を国有化した際には、中国各地でデモが発生し、旅行者数は半分以下に落ち込みました。
もし、今回も中国からの旅行者数が半減する事態になれば、テーマパーク事業は打撃を受けることになるでしょう。
日本経済新聞「中国、訪日旅行取りやめの動き 観光にも「不買」余波」
日経平均の下落も重荷
日経平均との連動性が高い
オリエンタルランドは日経平均株価との連動性が高い銘柄です。
日経平均は2023年6月から下落傾向のため、その下落に連れ安した一面があります。
以下のチャートは過去6ヵ月間の比較データです。
連動していない日も多いですが、全体的には連動していることが分かります。

日経平均の再上昇に期待
そうなると、気になるのは今後の日経平均株価です。
日経平均株価は節目の3万円を超えてから高値圏にいますが、まだまだ上昇余地があると見られています。
というのも、日本株を強気にみる海外投資家が増えているためです。
日本株は割安な上、これから株主還元が強化される期待があることや、地政学的にも低リスクと見られます。
そのため、海外の機関投資家がこれから参入し、2023年末にかけて上昇すると予想されています。
オリエンタルランドの株価も連れ高することが期待できるでしょう。
株価指標は割高水準
現在の株価指標
株価指標が割高なのも株価下落の一因です。
以下が現在のオリエンタルランドの株価指標です。
目安の6~10倍割高
予想PERの目安は15倍と言われます。
それに対し、オリエンタルランドのPERは約90倍で、目安の6倍という水準です。
つまり、PERだけ見れば株価1,000円未満が妥当ということになります。
また、実績PBRも目安の1倍に対して10倍となっており、PBRの観点でも割高です。
割高な理由
株価指標が割高でも急落しないのは、長期目線の株主が多いためです。
ディズニーのファンが優待目的で買う場合が多いようで、実質的な浮動株が少なく、売りが出にくい状態になっています。
その結果、需給が引き締まり株価は高止まりしています。
また、今後の成長予想を踏まえると必ずしも割高とは言えないため、将来の成長期待から買われる場合もあるでしょう。
今後の株価予想
個人投資家人気に拍車
株式分割をしたことで投資単位は50万円程度になり、個人投資家が買いやすくなりました。
さらに、分割後の100株でも優待が受けられるように優待制度が改善され、個人投資家からの人気に拍車がかかっています。
100株で優待を受けるには3年間の保有が必要なこともあり、個人投資家による保有が今後さらに増えるでしょう。
これは需給の改善を通じて株価にプラスの影響となります。
割高是正なら急落の可能性も
しかし、株価指標が割高という弱点は依然としてあります。
PERが100倍前後というのはさすがに割高です。
そのため、短期的には株価が急落してもおかしくありません。
新型コロナ前のPERは50倍程度だったため、単純に言えば、株価が半値に急落する可能性もあります。

調整しつつも上昇トレンド継続を予想
株価が割高という弱点はありますが、今後の株価は堅調を予想しています。
なぜなら、今後3年間は年間10%を超える利益成長が予想されているためです。
以下が2026年3月期までの業績予想です。
決算期 | 売上 | 営業利益 | 1株利益 |
---|---|---|---|
2024年3月期 | 5,975億円 | 1,648億円 | 71.6円 |
2025年3月期 | 6,987億円 | 2,000億円 | 88.2円 |
2026年3月期 | 7,466億円 | 2,286億円 | 100.9円 |
2026年3月期には1株利益が100円を超えるため、PERを50倍としても5,000円が妥当ラインになります。
PERを100倍と見れば株価1万円超えも射程内です。
短期的には調整を挟みつつも、業績成長を背景に株価は上昇が続くと予想されます。
まず、オリエンタルランドのこれまでの株価推移を振り返りましょう。