- ✔ 三菱UFJの配当振込は6月30日(期末)、12月7日(上期)頃が目安
- ✔ 振り込まれる金額は【配当額×0.79685円】
- ✔ 配当は今後も現状維持が続くと見られ、減配の可能性は低い
- ✔ 三菱UFJは証券アナリストから評価が高く、高い目標株価が設定されている
銀行株は個人投資家からの人気が高く、持っている人が多いのではないでしょうか。
三菱UFJフィナンシャルグループは日本最大のメガバンク。銀行も安泰の時代ではなくなってきたとはいえ、やはり安定した収益源と高配当は大きな魅力です。
株を持っていると気になるのが、「配当がいつ振り込まれるのか」という事ではないでしょうか。投資資金を遊ばせてしまうことは機会損失ですので、配当スケジュールを把握せず、投資チャンスを逃してしまうのは勿体ないですね。
そこで本記事では、三菱UFJに実際に投資した実体験から、配当振込まで詳細スケジュールを紹介したいと思います。また、三菱UFJに絡む情報として、今後の配当予想や証券アナリストの株価予想についても書いていきたいと思います。
目次
三菱UFGフィナンシャルグループの配当スケジュール
2020年の配当スケジュール実績
私は三菱UFJを実際に保有し、過去5年間配当を受け取ってきました。
配当が振り込まれるまでの流れを実体験ベースでご紹介します。以下に配当スケジュールを期末・中間ごとにまとめました。
【期末配当の配当スケジュール】
- 2020年3月26日:権利付き最終日(権利取り日)
- 2020年3月27日:権利落ち日
- 2020年3月31日:権利確定日
- 2020年6月30日:配当振込み(証券口座に入金)
【中間配当の配当スケジュール】
- 2020年9月25日:権利付き最終日(権利取り日)
- 2020年9月28日:権利落ち日
- 2020年9月30日:権利確定日
- 2020年12月7日:配当振込み(証券口座に入金)
① 3月末・9月末の3営業日前が「権利付き最終日」
三菱UFJは3月決算の企業ですので、権利確定日は3月(期末配当)と9月(上期配当)の最終営業日です。
株を保有しておくべき「権利付き最終日」はその3営業日前ですので、2020年の場合は3月26日・9月25日でした。

3月26日・9月25日の取引終了時間である午後3時まで売らずに保有すれば、配当の権利を得ることができたという事です。
② 権利付き最終日の翌日が「権利落ち日」
権利付き最終日の翌日は「権利落ち日」と呼ばれます。
この日は配当分を差し引いた株価が基準となるため、基本的に株価が下落することになります。
2020年の三菱UFJの場合、半期ごとの配当額である12.5円分を前日終値から引いた株価が取引開始の基準となります。
ただし、必ずしも下がるとは限らず、例えば2020年3月27日の権利落ち日は前日終値から6円上昇してスタートしました。場合によっては、権利付き最終日に買い、権利落ち日に売るだけでそこそこの利益になることもあります。
③ 3月末・9月末が「権利確定日」
月末にはついに権利確定日を迎えますが、この日は投資家がするべきことは特にありません。
株取引は売買をしてから実際に株を受け取るまで3営業日の遅延があり、3月31日は3月26日分の取引結果によって株の受け渡しが行われます。同様に、9月30日は9月25日分の取引結果によって株が受け渡されます。
つまり、権利付き最終日に購入していれば、自動的に権利確定日に株が受け渡されるというわけです。
株の受け渡しは証券会社が代行していますので、投資家がやるべきことは何もありません。
④ 権利確定日からおよそ3ヶ月後に配当振込み
実際に配当が振り込まれるまでは2〜3ヶ月かかるのが普通です。
三菱UFJの場合、3月末権利確定分は6月末、9月末権利確定分は12月上旬に振込が行われます。期末配当は丸々3ヶ月、中間配当は2ヶ月ちょっとかけるイメージです。
年によって前後する可能性はありますが、目安として把握しておきましょう。
配当の振込先は株を保有している証券口座です。手続き、操作などは一切不要で、自動的に振込が行われます。
実際に振り込まれる金額と源泉徴収内容
振り込まれるのは【配当額×0.79685円】
株の配当には税金がかかるため、配当額と振込額には差があります。
具体的には、【配当額×0.79685円】の計算結果から小数を切り上げた数字が振込額です。
税率が20.315%と決まっているため、1−0.20315=0.79685という数字が出てきます。
源泉徴収が行われるのは特定口座(源泉徴収あり)で、特定口座(源泉徴収なし)の口座の場合は配当額がそのまま振り込まれます。
実際の振込実績
2020年振込実績のスクリーンショットがこちらです。
200株保有しているので、配当額は2,500円、源泉徴収分を引いて1,993円が振り込まれました。


三菱UFJフィナンシャルグループの配当実績と配当予想
増配を続け、1株25円まで上昇
三菱UFJは業績拡大を背景に増配を続け、2021年3月期は1株25円の配当予定となっています。
一方で、株価は数年前からそれほど上がっていません。そのため利回りが高く、2021年3月時点の配当利回りは4.5%にもなります。

今後の配当予想
今後の配当がどうなるかは純利益がどれだけ出るかにかかっています。
結論としては、今後の配当は現状維持となる可能性が高いです。
三菱UFJの業績推移(下図)を確認してみると、純利益(紫の折れ線)は2020年3月期に急悪化しています。新型コロナの影響を受けたもので、融資先の倒産等に備えた与信関連費用を2,229億円計上したのが主因です。

2020年3月期は純利益5,874億円に対し、配当合計は約4,000億円でした。およそ7割の純利益を配当として吐き出してしまった計算です。
2021年3月期も同じような状況で、純利益6,000億円予想に対し、配当合計が約4,000億円。純利益の6割強が配当となります。
配当性向60%というのは三菱UFJにとって高すぎるものです。純利益が回復しなければ減配の懸念が出てきます。
2022年3月期の業績がどうなるかですが、純利益は7,000億円ほどが予想され、現在のところは減配の可能性は低いでしょう。新型コロナから経済が正常化することで純利益も増加すると予想されています。
したがって、2022年3月期以降の配当は2021年3月期同様、1株あたり25円になると予想されます。業績が上振れた場合は自社株買いなど機動的な株主還元策が実施されるでしょう。
三菱UFJの株価予想は?アナリスト予想まとめ
JPモルガン予想は650円
JPモルガンは三菱UFJを強気の「OverWeight」として、目標株価650円に設定しています。
主要事業の減益がマイナス要因として挙げられていますが、買収による成長が利益に貢献しているため、500円台の株価は割安という判断がなされています。
今後、日本国内をはじめ経済活動が正常化すれば、目標株価の上方修正が期待できるでしょう。
大和証券予想は625円
上のJPモルガン予想は2020年12月時点ですが、大和証券の予想は2020年2月発表の新しいものです。
大和証券も5段階で上から2番目の強気レーティングをつけ、目標株価として625円を設定しています。
2月以降は長期金利が上昇しはじめ、銀行の業績が上向くシナリオが現実的となりました。金利上昇は株式市場全般的にマイナス材料ですが、銀行銘柄にとってはプラス材料としての性質が強く、株価上昇が期待できます。
目標株価コンセンサスは577円
三菱UFJをリサーチしている証券アナリストの平均目標株価は577円となっています。
11人中6人が強気、1名がやや強気、4人が中立という評価です。

証券アナリスト全員が中立以上というのはホルダーにとって心強いですね。
経済活動が正常化に向かえば堅調な株価推移が期待でき、安心して配当を獲得することができそうです。
まとめ
三菱UFJの配当スケジュールをはじめ、配当予想と株価予想について簡単に解説しました。
金利上昇を背景に銀行の業績が上向くことが期待され、銀行への株投資はこれから人気化していくものと考えています。三菱UFJは日本トップのメガバンクですので人気化の筆頭となるでしょう。
証券アナリストからの評価も高く、安心してホールドできる銘柄ではないでしょうか。
配当スケジュールを把握し、効率的に資産運用をしていきたいですね。