ソフトバンク(9434)に投資して得られる「配当+株価上昇」利益額はいくら?5年保有のシミュレーション結果を公開




本記事のポイント
  • ✔︎ 2022〜2026年の5年間、ソフトバンク株を保有した場合の利益額をシミュレーション
  • ✔︎ JPモルガンの業績予想通りなら、配当で4万9,600円、株価上昇で4万5,000円、合計9万4,600円の利益になると予想
  • ✔︎ 業績停滞の場合でも株価下落を配当がカバーして2万円以上の利益を予想

ソフトバンクは言わずと知れた超高配当銘柄です。

配当利回りは6%にも達し、優良企業でこれほどの高配当の銘柄は他にありません。

また、今後の株価値上がりも期待できます。

一般消費者向けの通信事業は値下げの影響で苦しいですが、企業向けサービスの好調がカバーし、増収増益が続く見通しです。

業績拡大が株価を押し上げ、2025年には株価が1,900円まで上昇する可能性もあります。

本記事では、ソフトバンクを2026年まで5年間保有し、どれくらいの配当+値上がり益が期待できるかをシミュレーションしました。

コロナショックでも下落しないソフトバンク株の強さとは?

ソフトバンクの配当予想 – 5年で496円/株

今後の配当予想

まずは5年間で獲得できる配当額を考えてみましょう。

2022年3月期の配当は100株につき86円です。既に上期の配当は終わってしまいましたが、ここでは上期の配当も含めてシミュレーションします。

2023年以降の配当はどうなるでしょうか。

JPモルガンが公開している2026年までの業績予想から、2023~2026年の配当を予想しました。

決算期売上EPS配当
’22/035.5兆円106.5円86円
’23/036兆円122.4円95円
’24/036.4兆円130.7円100円
’25/036.7兆円138.3円105円
’26/037兆円146.5円110円
管理人

ソフトバンクの配当性向は基本的に80%前後です。上の表でも、業績予想のEPSの80%程度を配当予想としています。

年間+5円の増配見込み

2026年までは安定した増配が見込めそうです。

毎年のEPS成長が+8円程度ですので、毎年+5円増配しても無理はありません。

2026年には配当額が110円に達すると予想されます。

5年間の配当予想は496円/株

以上から、2022~2026年で受け取れる1株あたりの配当額は以下の通りになります。

5年間で受け取れる配当額(1株あたり)

86+95+100+105+110=496円

1株あたり496円の配当額なので、1単元(100株)なら4万9,600円の利益です。

ソフトバンクの最低投資額は14万5,000円(2022年2月26日時点)であることを考えると、配当だけでも相当な利回りになります。

ソフトバンクの株価予想 – 2026年までに1,900円

EPSは146.5円まで成長する

5年後の株価を占う上で重要なのは、5年後の1株あたり利益(EPS)です。

EPSに妥当PERをかけることで妥当株価を算出することができます。

先に紹介した業績予想から、5年後のEPSは146.5円です。

あくまで業績が順調に拡大したらという前提ですが、このEPSで株価を算出してみましょう。

PERは13倍が妥当

ソフトバンクのPER(株価収益率)は何倍に設定するのが妥当でしょうか。

妥当なPERは過去の推移から採用する場合が多く、今回も過去のソフトバンクのPERから考えてみます。

ソフトバンクのPERは平均14倍程度で推移してきた。出典:マネックス証券

過去3年間のPER平均は14倍程度です。

ここ1年ほどは13~14倍で推移してきていますが、低く見積もって13倍を妥当PERとして採用します。

5年後の株価は1,900円

以上から、5年後の妥当株価は次のように計算できます。

5年後の妥当株価

妥当株価=146.5円(EPS)×13倍(PER)=1,904.5円

現在株価(2022年2月25日時点)は1,450円前後です。

したがって、値上がり益としては1株あたり約450円を見込むことができます。

1単元(100株)の投資なら4万5,000円の利益です。

5年間の総利益額(100株の場合)

配当+値上がり益で合計9万4,600円

5年間の配当額は1株あたり496円、株価は450円値上がりすると予想しました。

したがって、100株保有した場合の利益は9万4,600円になると計算されます。

5年間の総利益額(100株保有)=(496円+450円)×100株=9万4,600円

年間利回りは+13%

9万4,600円という利益額は、年間の利回りに換算するとどの程度になるでしょうか。

株価1,450円(2022年2月26日株価)で買ったとすれば、投資額14万5,000円に対して9万4,600円のリターンということになります。

つまり、5年間での利回りは+65.2%です。

年間に直すと+13.0%となり、非常に高い利回りが期待できます。

業績が伸び悩んだ場合はどうなる?

業績伸び悩みなら配当は据え置き

ここまでは業績が順調に拡大する前提で進めてきましたが、業績が伸び悩んだ場合はどうなるでしょうか。

まず、配当は86円で据え置かれる可能性が高いです。

業績が伸びないとすると増配の余地はほとんどありません。

ソフトバンクの配当性向は例年80%を超えており、純利益のほとんどを配当として吐き出しているのが現状です。

利益が伸びなければ増配することはできませんので、配当は据え置きとなるでしょう。

株価は下落する

一方、株価の方はどうなるでしょうか。

業績が横ばいとなれば株価は下落すると予想されます。

ソフトバンクの株価は業績が成長することを前提になっており、成長がストップすれば、株価は下落方向に動くはずです。

PERが過去最低水準の12倍まで下がるとすれば、株価は1,300円を割り込むことになります。

PERが12倍まで下がった場合の株価

株価=106.5円(EPS)×12倍=1,278円

株価下落でも利益を確保できる

しかし、それでも高配当が株価値下がりをカバーしてくれるでしょう。

増配されなくても5年間で4万3,000円の配当収益が見込めます。

それに対し、株価値下がりでの損失は多く見積もって2万円程度。配当と合算すれば利益を確保することができます。

高配当で値下がりをカバーできるため、ソフトバンクは比較的安全な投資先と言えそうです。

まとめ

ソフトバンク(9434)に5年間投資した場合の利益額についてシミュレーションしてみました。

業績が順調に拡大した場合は+9万4,600円、伸び悩んだ場合でも+2万円以上の利益が確保できそうです。

本来は業績が悪化した場合もシミュレーションに入れるべきですが、現時点ではその可能性は低いと考え、今回は除外しています。

多少の株価下落でも配当でカバーできるのがソフトバンクの魅力です。

通信インフラ系は顧客基盤がしっかりしているため業績が悪化しづらく、新型コロナや国際情勢が緊張している時期でも安定した収益を期待できるでしょう。

資金余力があればぜひ買っておきたい銘柄だと考えています。