タイムバンクでは格安で通販商品やお店のサービスが販売されていて、半額以下に設定されているものも多く、特に割引率の高いものでは90%OFFというのも珍しくありません。
消費者にとっては安ければもちろん嬉しいのですが、安すぎると「裏があるのでは?」と怪しんでしまうのが心情というものですよね。
しかし、その安さにはキチンとしたビジネス的な裏付けがあるのです。
今回は、タイムバンクがなぜ半額で通販商品やサービスを提供できるのかを解説いたします。ビジネス的観点なので普段はあまり考えないことかもしれませんが、安さの仕組みを知ると面白いですよ。
目次
意外と理にかなっている半額クーポン
割引率が高すぎて逆に怪しく感じてしまう半額クーポンですが、実はマーケティング(販売戦略)として論理的な裏付けがあります。
もちろん、半額クーポンを無秩序に販売し、無制限に使えるようにしてはお店が潰れてしまいます。しかし、数量や期間、時間帯を制限し、戦略的に価格設定をすることで、無駄にしていた「ヒト」「モノ」を有効活用することが可能となります。
タイムバンクのコンセプトは「スキマ時間でお得な体験」。
このコンセプトは一見するとユーザー向けのように見えますが、実は販売側に対するコンセプトでもあると言えるのです。
無駄が生じる「アイドルタイム」
よほどの大繁盛店でなければお店にはアイドルタイム(待機時間)が発生します。それにより、空いた座席や暇になってしまった店員、売り切ることができなかった食材や商品が生じます。
これらをいかに活用できるかは経営上の大きな課題です。お客がいない時間帯はお金がどんどん出て行ってしまっている状態で、経営者としては少しでも良いから回収したいのです。
お客に行動させる「集客」は容易ではない
しかし、みなさんも感じることと思いますが、中途半端なクーポンではわざわざお店に足を運ぼうとは思いませんよね?
1,000円の商品が900円になるからと言って、その100円と移動の労力や時間が釣り合うと考える人は少ないでしょう。通販ならもう少しハードルが下がりますが、程度問題で同じことです。
つまり、人に行動を起こさせるには相応のインパクトが必要だということ。10%OFFでは行動しなくても「半額なら行こうかな」という気になるのではないでしょうか。
半額クーポンで原価を回収しつつPRが可能
お客が来なければ従業員への給料や食材(原価)が完全に無駄になります。飲食店の原価率の目安は3割とされていますが、お店としてはせめてこの3割の原価だけでも回収しつつ、お客にお店のサービスを体験してほしい。そこで半額クーポンが有効になってきます。
もちろん、常にこんな半額クーポンを販売していては立ち行かなくなってしまいますが、クーポンが使える時間をアイドルタイムだけに絞るなど工夫すれば、本来は無駄になっていた原価を回収しつつ、他商品の販売やリピートを狙うことができます。
つまり、タイムバンクの半額クーポンには
- ・空き時間/在庫の活用
- ・サービス/商品のPR
という二つの側面があり、販売側としてもクーポンの設定次第で有効に使うことができる、ということをご理解いただけたのではないでしょうか。
タイムバンクで半額クーポンを販売するメリット
次に、お店や販売業者がタイムバンクで商品やサービスを販売するメリットを見ていきましょう。
利点①:完全成果報酬型による「ノーリスク集客」
タイムバンクでは商品の掲載については手数料を取っておらず、実際に販売された中から数割の手数料を取っています。これは完全成果型報酬と呼ばれ、販売側としてはほぼノーリスクで集客をすることが可能です。
通常の広告であれば掲載すること自体にお金がかかり、広告の成果を確認する前に支払いが生じてしまうため、広告費用に見合った成果を得られないかもしれないというリスクがあります。
一方のタイムバンクでは掲載の成果がなければ費用も発生せず、事前の金銭的なリスクが無いというのが大きなメリットです。
利点②:累計60万ダウンロードの販売力
タイムバンクはテレビCMやSNS広告、そして大規模キャンペーンの効果もあり、累計60万ダウンロードを突破しています。
ダウンロードランキングでは総合7位、「ライフスタイル」カテゴリ1位を記録したほどで、相応の高い販売力があるはず。
タイムバンクに掲載すれば数十万単位のユーザーに商品やサービスを見てもらうことができ、多くの販売を見込めるのがタイムバンクのメリットです。
利点③:経営資源の有効活用
上でも解説しましたが、経営資源である「スキマ時間」と「在庫」を有効活用できるのがタイムバンク最大のメリットと言えるでしょう。
ここでは少し詳しく、図で解説します。
通常価格でサービスを販売できた場合が次の図です。ここでは簡単に、原価3割、人件費2割、利益5割としています。
スキマ時間でお客さんが全く入らなかった時間帯を想定すると、売り上げはゼロになり、原価3割・人件費2割が全て赤字となります。
一方、タイムバンクで半額クーポンを販売してスキマ時間に集客できた場合が次のグラフです。
タイムバンクへの手数料分(クーポン価格の4割を想定)が赤字となりますが、使わなかった場合と比較して赤字幅を減らすことに成功しています。
赤字分はPR費用とみなすこともできますし、売り上げゼロだった場合と比べて少しは取り返せた、とも考えることができます。
実際にはPR効果を高めるために割引率を上げたり、あるいはスキマ時間分を取り返すために割引率を下げるなど調整するでしょうが、どちらにしろ遊んでいたはずのヒトとモノという経営資源を有効活用できる点が大きなメリットです。
利点④:先払い方式による恩恵
タイムバンクは全て先払い方式という点も見逃せません。
最近は飲食店の予約ドタキャンによる被害が話題になりましたが、予約の直前キャンセル(無断キャンセル含む)は全体の1割弱にも及ぶという調査結果があります。
単純に考えれば、先払い方式にするだけで1割の値下げができるということですね。
また、販売されたクーポンが実際に使われるのは8~9割と言われ、1~2割は純粋な利益になる可能性もあります。これがお店に還元されるなら大きいですね。
利点⑤:タイムバンクの大規模キャンペーン
タイムバンクでは頻繁にキャンペーンを行っていて、ユーザーはお店の半額クーポンを更なる割引価格で購入することが可能です。
これまでには次のキャンペーンが開催され、非常に高い割引率でクーポンを購入することができました。
これらのキャンペーンはお店側としても商品/サービスのPRや来店客数の増加といったメリットがあります。
さらに、ユーザーにキャッシュバックされたお金がもう一度お店のサービスや商品に使われるので、タイムバンクでクーポンを販売するメリットがより大きくなります。
まとめ
「半額」と聞くと「なぜ?」「なんか怪しい」となりがちなのが現代ですが、大幅に値下げをしても、売り方に工夫することでビジネス的に十分成立しうるということがお分かり頂けたでしょうか。
何の工夫もなく安く売ってはお店が潰れてしまいます。そこで、クーポンの期間や時間帯、販売数量を制限することで、経営資源をより有効に活用できるような工夫を可能にするのがタイムバンクの半額クーポンなのです。
ぜひタイムバンクを活用してこれまでに使ったことのないサービスをお得に体験してくださいね。