みずほFG(8411)が買い時だと判断できる「5つの理由」




金利上昇で注目されている銀行銘柄ですが、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)は出遅れが顕著で、まさに買い時だと言えそうです。

2022年3月期の純利益は5,300億円に達する見込みである一方、株価はほぼ横ばいが続いたことから、予想PERは7.6倍にまで低下。

他の大手銀行銘柄の予想PERは10倍を超えており、みずほFGの割安さが際立っています。

また、配当利回りが5%を超えているのも投資対象として大きなプラスです。

世界的な金利上昇が見込まれる中、銀行銘柄の株価は底堅い展開が予想され、出遅れが顕著なみずほFGは魅力的な銘柄だと言えるでしょう。

本記事では、みずほFGが買い時だと言える5つの理由について解説していきます。

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みずほFGは冷静に見ると「買い時」

管理人

まず、みずほFGの現状について簡単に確認した上で、 買い時だと判断される5つの理由を紹介していきます。

システム障害頻発でイメージ悪化

みずほFGと言えばシステム障害というイメージの方が多いでしょう。

2021年に発生したシステム障害はなんと9回。ATMが使えない、送金できないなど銀行として致命的な不具合も発生し、金融庁からは業務改善命令が出された末に経営体制が刷新されるという事態となりました。

システム障害頻発により、一般ユーザーのみならず投資家からのイメージも悪化。

株価が冴えない一因であることは間違いないでしょう。

一方、業績は”絶好調”

イメージ悪化とは裏腹に、みずほFGの業績は好調です。

2022年3月期は純利益予想が5,300億円となっており、2019年3月期以降、3期連続の増益が見通されています。

増益の理由は、新型コロナが原因で企業の資金繰りが悪化し、その支援のための手数料収入が伸びたためです。

管理人

具体的には、銀行団による協調融資や社債発行に伴う手数料などが増益要因です。

1株あたり利益(EPS)は209.1円に増加する見込みで、配当を例年より5円高い80円に増配したことも好印象です。

買い時だと判断される5つの理由

業績は回復したものの、企業体質を懸念する声も少なくありません。

そのため、株式市場からの評価は低く、業績に対して株価は低位で推移しています。

ただ、金融庁から業務改善命令が出され、経営陣が刷新されたことはプラスに捉えるべきでしょう。

今はまだ株式市場の評価が追いついておらず、株価が低い今だからこそ、みずほFGが買い時のタイミングに差し掛かっているように思います。

以下、みずほFGが買い時だと判断される5つの理由についてまとめました。

次の項目から、それぞれ詳しく解説していきます。

みずほFGが買い時だと判断される5つの理由
  1. 株価指標が超割安
  2. 証券アナリストの評価が高い
  3. 配当利回りが5%超え
  4. 金利上昇による業績拡大期待
  5. 銀行銘柄の中で株価上昇に出遅れ

理由① 株価指標が超割安

PERは7.6倍、大手銀行銘柄の中で最小

みずほFGの割安さは株式市場の中でも際立っています。

代表的な株価指標であるPER(株価収益率)は2022年1月25日時点で7.6倍。一般的に基準とされる15倍を大きく下回ります。

大手銀行銘柄の中でも最も低い水準です。

みずほFGの予想PER

予想PER=1,545,5円(株価)÷209.1円(予想EPS)=7.6倍

PBRは0.46倍、解散価値の半分未満

1株あたりの純資産に対する株価倍率(PBR=株価純資産倍率)は0.46倍と、基準となる1倍の半分未満です。

仮にPBRが1倍の水準となった場合、株価は約2倍に上昇することになります。

PBR1倍というは夢物語が過ぎますが、2017年頃は0.6〜0.7倍で推移していたことから、株価が1.5倍くらいになるシナリオは現実味があります。

管理人

国は違いますが、金融大手の米JPモルガンは2.3倍という高いPBRを維持しています。日本の銀行もそれくらいの強さがあると良いのですが。

金利上昇が株価見直しのきっかけに

みずほFGが割安である理由は、日本が低金利政策を取っており、金利による収益力が弱いことも一因です。

しかし、米国をはじめ世界は利上げに舵を切りつつあります。

金利が上昇すればみずほFGの収益力が向上し、割安な株価が見直されるきっかけとなるでしょう。

理由② 証券アナリストの評価

アナリスト評価は「やや強気」

証券アナリストからの評価は総じて「やや強気」といったところです。

カバーしている11名中3名が”強気”、1名が”やや強気”ですが、大半の7名は”中立”としています。

好業績が続くかどうかを見極めたいことから中立スタンスのアナリストが多いようです。

アナリスト評価は中立が多いものの、総じて「やや強気」というレーティング分布になっている。出典:マネックス証券

目標株価コンセンサスは1,826円

アナリストの目標株価を平均した目標株価コンセンサスは現時点で1,826円となっています。

現在株価は1,500円台なので、およそ20%の上昇余地があると考えて良いでしょう。

実際、株価指標がかなり割安であることを踏まえれば、1,800円台まで上昇する可能性は十分ありそうです。

各証券会社の目標株価

2021年9月以降に発表された目標株価を一覧にしました。

「変更前→変更後」で記載しています。

上方修正、下方修正まちまちですが、変更前は1,250〜2,200円という幅広い予想だったのが、変更後には1,600〜1,850円とまとまってきている傾向にあります。

各証券会社の目標株価が一致してきていることから、1,600円以上になる可能性は高そうですね。

証券会社投資スタンス目標株価(変更前→変更後)
大和中立1600円 → 1800円
モルガンS中立1850円 → 1600円
三菱UFJMS中立1990円 → 1850円
東海東京中立1250円 → 1720円
JPモルガン中立2200円 → 1700円
ジェフリーズ中立1680円 → 1800円
SMBC日興中立1700円 → 1600円

理由③ 配当利回りが高水準

配当利回りは5%超え

みずほFGの配当利回りは5.17%(2022年1月25日時点)という高水準にあります。

1株あたりの配当額は80円で、株価が1,545.5円ですので、80÷1,545.5円=5.17%となります。

20年間保有するだけで元が取れ、複利効果も考慮すれば15年間で資産が倍になる利回りです。

NISAを活用して長期投資するのに適した銘柄だと言えるでしょう。

国内大手銀行では最高の利回り

他の銘柄と比較するとどうでしょうか。

以下、国内の大手銀行銘柄の配当利回りをまとめてみました。

三井住友FGが5.12%と接戦ですが、みずほFGが最も高い配当利回りであることが分かります。

銘柄配当利回り
みずほFG5.17%
三井住友FG5.12%
三菱UFJ4.16%
ゆうちょ銀行4.23%
りそな銀行4.34%

この利回りの差は市場からの評価の差(利回りが高いほど評価が低い)ともいえるので、一概に歓迎できるものではありません。

しかし、今後みずほFGが再評価されれば、高配当目的の買いが増加し、株価上昇につながる可能性があります。

減配の危険性は「若干あり」

「高配当銘柄は危ない」とよく言われますが、みずほFGの場合はどうでしょうか。

結論から言うと、若干の減配の可能性はありそうです。

みずほFGは配当性向40%を掲げていますが、その前提で配当80円を維持するには、1株利益(EPS)200円以上を維持しなければなりません。

2022年3月期はEPSが209.1円になる見通しから80円に増配されましたが、業績好調が一時的なものとなれば、EPSが再び100円台に落ち込み、配当が引き下げられる可能性があります。

みずほFGの例年の配当は75円でした。再び75円に戻る可能性はそこそこあると考えられます。

ただ、金利上昇などの好材料もあり、大幅な減配が起こる可能性は低そうです。

理由④ 長期金利の上昇

金利上昇で収益拡大の期待

ご存知の通り、銀行はお金を貸した際の利回りが収益源の一つです。

そのため、金利が上昇すると銀行の収益は拡大する傾向にあります。

以下、代表的な長期金利である米国債10年物と、日本国債10年物のチャートを抜粋しました。

いずれのチャートも2021年12月後半から急激に上昇していることが分かります。

米国債10年物の72日間チャート。12月後半から急激に上昇している。出典:三井住友銀行
日本国債10年物の72日間チャート。米国債の後を追うように上昇している。出典:三井住友銀行

業績へのプラス影響は緩やか

ただし、長期金利の上昇だけでは業績への影響はわずかです。

業績へのインパクトが大きいのは短期金利(返済までの期間が1年未満)と言われますが、短期金利と長期金利の連動性は予想が難しく、短期金利がいつ上昇するのかは未知数です。

また、日本の場合は日銀の黒田総裁が「利上げはしない」と明言したため、国内の短期金利は向こう1~2年は上昇しないでしょう。

1~2年後、米国に追随して利上げをすればいずれ短期金利が上昇し、国内銀行の収益につながると予想されます。

金利上昇時の”保険”としての役割

それでも金利上昇で銀行が買いなのは、金利上昇が銀行以外の銘柄にとって悪材料だからです。

銀行株であれば金利上昇は好材料として受け止められます。

したがって、金利が上昇しそうな時に銀行株を持っておくことで、一種の”保険”のような機能が期待できるでしょう。

理由⑤ 同業他社との比較

みずほFGの株価は独り負け

他の銀行銘柄と株価パフォーマンスを比較すると、みずほFGの”独り負け”の様相が見えてきます。

次のグラフは過去6ヶ月間の株価比較です。2021年7月末を0%とし、以降の騰落率をチャートにしています。

みずほFGの株価パフォーマンス(青線)は他銘柄より明らかに劣後している。(クリックして拡大)出典:日本経済新聞

青太線がみずほFGですが、ここ半年間の株価はほぼ横ばいで、-1.3%でした。

一方、他の銀行銘柄は全て+11~17%上昇しています。

みずほFGの株価だけが安値に取り残された形です。

業績に対して最も割安

株価のパフォーマンスは悪いですが、足元の業績は好調です。

2021年3月期は純利益4,710億円と大手銀行では第三位。

2位の三井住友FGとは400億円ほどの差しかありません。

銘柄純利益(2021年3月期実績)実績PER
三菱UFJ7,770億円11.27倍
三井住友FG5,128億円11.07倍
みずほFG4,710億円8.38倍
ゆうちょ銀行2,801億円14.90倍
りそなHD1,245億円9.38倍

収益にそれほど違いが無いにも関わらず、実績ベースのPERは三井住友FGが11.07倍なのに対してみずほFGは8.38倍です。

3倍近い差は大きく、みずほFGは割安だと言えそうです。

出遅れ奪還による上昇率は10%以上

もしこれから他の銀行銘柄との遅れを取り戻すなら、株価は10%以上上昇することが期待できそうです。

先ほど紹介した大手銀行の騰落率の差から、みずほFGは他の銀行銘柄と比べて10%以上で遅れていることが分かります。

(クリックして拡大)出典:日本経済新聞

三井住友FGに追いつくなら+11.6%、トップの値上がり率だったゆうちょ銀行に追いつくなら+18.6%です。

現在株価(1,546円)から+18.6%上昇したとすると1,833円ですが、目標株価コンセンサス(1,826円)とも符合することから、これくらいの上昇率は十分ありうると判断できます。

まとめ

金利上昇の可能性が強まる中、銀行株は最も有力な選択肢の1つとなるでしょう。

特に、みずほFGは利回りが高く、業績が改善傾向であるにも関わらず株価上昇が出遅れており、株価上昇+配当利益の二兎を追える銘柄だと考えています。

株価が上昇トレンドになるかどうかは業績次第のところもありますが、およそ15万円の投資で年8,000円の配当収益があるなら損する可能性はかなり小さいと思われます。

損失リスクvs期待リターンの観点から魅力的な銘柄ではないでしょうか。